特集 2

第98回 東京箱根間往復⼤学駅伝競⾛
(箱根駅伝)
青山学院大学が2年ぶり圧巻の総合優勝!

総合成績 10時間43分42秒 第1位

2022年1月2日(日)・3日(月)の2日間にわたり今年も「第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)」が開催されました。昨年、本学陸上競技部(長距離ブロック)は、惜しくも復路優勝、総合成績4位に終わりましたが、今年は雪辱を果たし、2年ぶり6回目の総合優勝を達成しました。3区からは首位独走でひた走り、総合タイム10時間43分42秒の大会新記録でゴール。2位に10分51秒という大差をつけての圧勝、さらに9区、10区の区間新記録、復路新記録をも塗り替えた歴史的な快挙といえます。今年の作戦名は「パワフル大作戦」。原晋監督自らが「青学史上最高のチーム」と太鼓判を押した選手たちが完全優勝を達成しました。
また、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、本学では応援団、吹奏楽バトントワリング部によるオンライン応援配信を実施。激走する選手たちに向けた熱いエールを、ステイホームで応援する皆さんにもお届けしました。
今回は内山義英陸上競技部部長、原晋監督、各選手から箱根駅伝を振り返ってのコメントをご紹介します。

今年の思い、来年への期待

「陸上競技部全員」チーム一丸で最後まで走り切り、
大会新記録で総合優勝

陸上競技部部⻑(国際政治経済学部教授)

内⼭ 義英

最後まで気を抜かず、特に9区、10区で区間新記録、また大会新記録で総合優勝を成し遂げることができました。出走した選手たちは、出られない選手のことを考えたら、いい加減な走りはできない、と異口同音に申していました。今年のチームはどの選手が出ても結果が出せる、層の厚いチームに仕上がっていました。走りたくても出られない選手に申し訳が立たないからという気持ちで10人の選手が一生懸命走り、チーム一丸となって戦う意味を選手から教わった気がします。2日間のレース中、テレビ等で応援してくださった方々に心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。

「誰が走っても勝てる」層の厚いチームが一丸となり総合優勝

陸上競技部(⻑距離ブロック)監督(地球社会共生学部教授)

原 晋

第98回箱根駅伝、パワフル大作戦のもと、無事総合優勝をさせていただくことができました。テレビの前等からのご声援をどうもありがとうございました。第1回箱根駅伝で優勝した東京高等師範学校の総合成績を、約100年の大会の歴史の中で、約4時間22分ほど縮める進化を遂げ、本学は10時間43分42秒の大会新記録を達成しました。
この一年間は選手層を厚くすることを中心にチームの育成に努めてきました。一人ひとりが青学メソッドに則り、自分の課題、目標と向き合い、自律したチームへと変貌を遂げています。それが青山学院大学 陸上競技部の強さであるといえます。当日の采配については、エースクラスの岸本選手と佐藤選手は直前に不安要素が見られたため復路に配し、青学メソッドの申し子ともいえる3区の太田選手と5区山登りの若林選手の2名を往路に配しました。その他の選手たちも皆が快走し、運営管理車で彼らに並走しながら「すごいな、カッコイイな!」という思いでした。皆さん、応援ありがとうございました。無事大手町に帰ってきました。パワフル大作戦大成功!

「迷わず攻める」決意の走りが総合優勝につながった

主将(4区⾛者)

飯田 貴之(総合文化政策学部4年)

一年間主将を務めてきましたが、駅伝以外の大きな大会では自分の不調のせいもあって、チームとして良い結果を出せずに責任を感じていました。その悔しさの中、監督から「迷ったら攻めろ」とアドバイスをいただいたので、箱根ではそれを絶対に忘れないよう、ひたすら攻めまくるレースで限界まで力を出し切って、皆で総合優勝することができました。この4年間、負けたり勝ったりといろいろありましたが、努力を続けてきたことで、競技力も、そして何より人間的にも大きく成長できたと思います。一同笑顔で箱根駅伝を終えることができて、今、本当に幸せです。

積極性を武器に、ハイペースな走りで流れを作った

1区⾛者

志貴 勇斗(教育人間科学部2年)

1区は厳しいレースが予想される区間と認識していたので緊張はありましたが、自分の持ち味である積極的な走りができたと思います。実際の試合中には10,000メートルの自己ベストよりもハイペースで進めることができました。全日本大学駅伝に続き、思い入れのある1区を走れたことをとても誇りに思いますし、来年以降も1区で出走して、青学の流れを作るため良い仕事をしていきたいです。現2年生は層が厚いので、同期の佐藤一世選手とともに周囲を引っ張っていけたらと思います。

悔しさをバネに名実ともに「エース」へと成長

2区⾛者

近藤 幸太郎(経営学部3年)

この一年間、自分がエースの名にふさわしいか悩んできました。ですが「今年の青学には飛び抜けた選手がいない」という外部の声はとても悔しく、また昨年負けたことで優勝への思いがより強くなりました。その結果、さらなる責任感を持って練習できたことが5,000m、10,000mでの好成績にもつながり、エースとして戦えるようになったのかなと思っています。つらいときにも応援してくれた方々や、チームの仲間のおかげで勝つことができました。

1年生ながらの重要区間。
積み重ねた努力が自信を支えてくれた

3区⾛者

太田 蒼生(コミュニティ人間科学部1年)

1年生が3区という重要な区間を担当するのはあまり例がないことだと思いますが、自分としてはどの区間でも全力を尽くすことだけを考えていたので動揺せずに準備できました。これまで自分がやってきたことを信じ、小さな目標でも一つ一つクリアしてきたことが自信につながりました。初の箱根駅伝は想像以上に楽しくて、特にスパートをかけてからは笑みがこぼれてしまうほどでした。来年は往路・復路とも完全優勝で連覇を目指します。

来年は区間賞、区間新記録を目指し、本当の「山の神」へ

5区⾛者

若林 宏樹(地球社会共生学部1年)

監督からは「若の神」というニックネームをいただきました。その言葉には多少の照れもありますが、その名の通り一歩ずつ「山の神」に近づきたいと思います。山登りについて、今年は最初の3kmでしっかりと自分のリズムをつかみ、そのリズムで残りを登っていくというプランで進めました。5区の厳しさは想像以上でしたが1位でゴールした時の感動はそれ以上でした。今年は届かなかった区間賞、区間新を目指して来年も5区に挑戦したいです。

中学時代から憧れ続けた箱根駅伝。あっという間の10年間

6区⾛者

高橋 勇輝(国際政治経済学部4年)

昨年は同じ6区で区間3位という成績を残せたので今年は区間賞を目指していましたが、身体が動かず成績を下げてしまったことが悔しいです。ですがレース中に監督から背中を押す声掛けをいただき、後半では「残り区間を走る後輩のために一秒でも稼ぎたい」と全力を出せました。箱根駅伝は中学時代から夢の舞台で、この10年はあっという間でした。来年からは社会人なので、学んだことをしっかり生かして新しいことに挑戦していきたいと思います。

最終学年ではさらなる「最強学年」を目指す

7区⾛者

岸本 大紀(社会情報学部3年)

本番一カ月前に疲労骨折から回復してから練習を再開し、ギリギリの調整でしたが、原監督が「駅伝男」としての自分を信頼して7区を走らせてくださったことに感謝しています。自分たち現3年生は、入学当初より「最強の学年を作るんだ」と話し合いを続けてきました。今大会までに一定の力は付いたと思うので、最終学年となる残り1年間でさらに力を上げていき、新しいチームカラーをつくって、今年以上に圧倒的な力で優勝したいと思います。

箱根とは「ゴールでもありスタートでもある場所」

8区⾛者

佐藤 一世(総合文化政策学部2年)

今回は怪我や本番直前に発熱をしたことで「箱根駅伝出走にもう間に合わないのではないか」と諦めかけたこともありました。ですが監督や仲間、家族の励ましやトレーナーの方が治療してくださったおかげで出場することができ、9区の中村選手に1位でタスキを渡す時には「楽しかったので、楽しんできてください」と伝えられるほど充実した走りができました。走り終えたところからまた自分の新たな陸上人生が始まる、そういう場所が箱根駅伝だと思います。

プライドを賭けた今年の箱根駅伝

9区⾛者

中村 唯翔(総合文化政策学部3年)

当初から区間新は狙っていましたが、大幅に記録を更新できて良かったです。8区の佐藤選手がタスキリレーの時に伝えてくれたように、自分にとっても今回の箱根駅伝は「楽しい」のひとことでした。その楽しさと、去年の悔しさを忘れず「今年は絶対に優勝する!」という強い気持ちの両方で結果につながったのではないかと思います。現3年生16名は非常に力を付けているので、まずはその中で勝ち抜き、来年も優勝の報告をしたいと思います。

単独首位でも「攻め」にこだわり、大差での優勝達成

10区⾛者

中倉 啓敦(社会情報学部3年)

首位でタスキを受け取った時点で、2位との差はかなり開いていたのですが、主将から「大会記録を目指そう」との声掛けがあり、また自分自身でも区間新記録を目指していたので、守りに入らず攻めきりました。昨年10区を走った際には終盤で競り負け4位に終わってしまいましたが、その悔しさを胸に努力をしてきたこと、また仲間からも大きな刺激をもらえたことで、今年は目指す記録も達成し、総合優勝にも貢献できたのではないかと思います。

青学TV「青学駅伝タイムズ」

箱根駅伝2022 祝!総合優勝報告会

祝!箱根駅伝 総合優勝!! 2022年1月3日(月)大会後に青山キャンパスにて行われた箱根駅伝優勝報告会です。パワフル大作戦 大成功!

箱根駅伝2022 大会直後インタビュー

祝!箱根駅伝 総合優勝!! 青学駅伝パワフル大作戦! 2022年1月3日(月)大会直後インタビューです!

【往路(大手町~箱根・芦ノ湖、107.5km)】 5時間22分6秒 第1位

【復路(箱根・芦ノ湖~大手町、109.6km)】 5時間21分36秒 第1位

往路

⼤⼿町〜箱根町
(2022年1⽉2⽇(日))

写真:読売新聞社提供
1区 ⼤⼿町〜鶴⾒ 21.3km 志貴 勇斗 選⼿ 教育人間科学部2年 区間5位
1時間1分25秒
2区 鶴⾒〜⼾塚 23.1km 近藤 幸太郎 選⼿ 経営学部3年 区間7位
1時間7分9秒
3区 ⼾塚〜平塚 21.4km 太田 蒼生 選⼿ コミュニティ人間科学部1年 区間2位
1時間1分0秒
4区 平塚〜⼩⽥原 20.9km 飯田 貴之 選⼿ 総合文化政策学部4年 区間3位
1時間1分46秒
5区 ⼩⽥原〜箱根町 20.8km 若林 宏樹 選⼿ 地球社会共生学部1年 区間3位
1時間10分46秒

復路

箱根町〜⼤⼿町
(2022年1⽉3⽇(月))

写真:読売新聞社提供
6区 箱根町〜⼩⽥原 20.8km 高橋 勇輝 選⼿ 国際政治経済学部4年 区間8位
59分3秒
7区 ⼩⽥原〜平塚 21.3km 岸本 大紀 選⼿ 社会情報学部3年 区間1位
1時間2分39秒
区間賞
8区 平塚〜⼾塚 21.4km 佐藤 一世 選⼿ 総合文化政策学部2年 区間2位
1時間4分49秒
9区 ⼾塚〜鶴⾒ 23.1km 中村 唯翔 選⼿ 総合文化政策学部3年 区間1位
1時間7分15秒
区間新
10区 鶴⾒〜⼤⼿町 23.0km 中倉 啓敦 選⼿ 社会情報学部3年 区間1位
1時間7分50秒
区間新

2つの⼤学駅伝で第2位!

秩⽗宮賜杯
第53回全⽇本⼤学駅伝対校選⼿権⼤会
総合成績 5時間13分6秒 第2位

2021年11⽉7⽇(⽇)「秩⽗宮賜杯 第53回全⽇本⼤学駅伝対校選⼿権⼤会」が開催され、本学は5時間13分6秒の記録で第2位と、9年連続で次回⼤会のシード権を獲得しました。

同⼤会は、⼤学3⼤駅伝(出雲駅伝、全⽇本⼤学駅伝、箱根駅伝)のひとつであり、名古屋・熱⽥神宮から三重・伊勢神宮までの106.8kmを全8区間でつなぐレースです。今⼤会には、昨年⼊賞のシード校をはじめ全国8地区の選考会を勝ち抜いてきたチームなど計27チームが出場しました。

選⼿たちは3度⽬の優勝を⽬指し、スタートしました。1区4位、2区10位の序盤から、実⼒伯仲で接戦の中、3区の岸本⼤紀選⼿が区間⽇本⼈トップの⾛りで8位、4区⾼橋勇輝選⼿が区間賞で6位、5区佐藤⼀世選⼿が区間賞で3位に追い上げ、7区近藤幸太郎選⼿が区間2位の⾛りで健闘し、2位で主将の飯⽥貴之選⼿へタスキを渡しました。最終8区ではトップと史上最少差の8秒差で惜しくも優勝は逃しましたが、第2位で9年連続の次回⼤会シード権を獲得しました。

写真:朝⽇新聞社提供

【熱田神宮西門前~伊勢神宮内宮宇治橋前、106.8km】 5時間13分6秒 第2位

1区 9.5km 志貴 勇斗 選⼿ 教育人間科学部2年 区間4位
27分10秒
2区 11.1km 中村 唯翔 選⼿ 総合文化政策学部3年 区間14位
32分58秒
3区 11.9km 岸本 大紀 選⼿ 社会情報学部3年 区間3位
33分55秒
4区 11.8km 高橋 勇輝 選⼿ 国際政治経済学部4年 区間1位
34分8秒
区間賞
5区 12.4km 佐藤 一世 選⼿ 総合文化政策学部2年 区間1位
35分57秒
区間賞
6区 12.8km 若林 宏樹 選⼿ 地球社会共生学部1年 区間12位
39分2秒
7区 17.6km 近藤 幸太郎 選⼿ 経営学部3年 区間2位
50分54秒
8区 19.7km 飯田 貴之 選⼿ 総合文化政策学部4年 区間3位
59分2秒

第33回 出雲全⽇本⼤学選抜駅伝競⾛総合成績 2時間14分7秒 第2位

2021年10⽉10⽇(⽇)、「第33回出雲全⽇本⼤学選抜駅伝競⾛」が2年ぶりに開催され、本学は2時間14分7秒の第2位でゴールしました。

同⼤会は、⼤学3⼤駅伝(箱根駅伝、全⽇本⼤学駅伝、出雲駅伝)のひとつであり、出雲⼤社正⾯⿃居前から出雲ドーム前までの45.1kmを6区間でつなぐレースです。今⼤会には⽇本学⽣陸上競技連合普通会員の各地区学連が選抜する20チームが出場しました。

原晋監督の掲げた「結(むすび)⼤作戦」のもと、30℃を超える真夏⽇、快晴の中、1区では近藤幸太郎選⼿が区間賞、最終6区、4位でタスキを受け取った横⽥俊吾選⼿が終盤東洋⼤学と激しい鍔迫り合いの中、前を⾛る國學院⼤学を捉えた上で区間3位の⾛りで抜き去り2位でゴールのテープを切りました。

⾮常に暑く、向い⾵の強い中選⼿たちは5回⽬の優勝をめざし常に上位に⾷い込む⾛りを⾒せましたが、惜しくも第2位という結果に終わりました。

写真撮影:株式会社⽂化⼯房

【出雲大社正面鳥居前(勢溜)~出雲ドーム前、45.1km】 2時間14分7秒 第2位

1区 8.0km 近藤 幸太郎 選⼿ 経営学部3年 区間1位
23分41秒
区間賞
2区 5.8km 飯⽥ 貴之 選⼿ 総合⽂化政策学部4年 区間7位
16分29秒
3区 8.5km 佐藤 ⼀世 選⼿ 総合⽂化政策学部2年 区間3位
24分44秒
4区 6.2km 若林 宏樹 選⼿ 地球社会共⽣学部1年 区間6位
19分20秒
5区 6.4km ⽬⽚ 将⼤ 選⼿ コミュニティ⼈間科学部3年 区間6位
19分40秒
6区 10.2km 横⽥ 俊吾 選⼿ 教育⼈間科学部3年 区間3位
30分13秒