特集 1

進路・就職
サポート2022
〜相模原キャンパス編〜

相模原キャンパスにおける進路・就職支援

2019年には「コミュニティ人間科学部」を新設し、これまで以上に学際的な学びが得られるようになった相模原キャンパス。同キャンパスの進路・就職課では、学部や立地の特長を生かした就職活動支援を行っています。今回は、同キャンパスにおける最新の就職活動状況から具体的な支援内容、さらに注目の就職支援講座などをご紹介します。
青山キャンパスでの就職支援〜進路・就職サポート2021(AGU NEWS 104号特集)

2022年度の就職活動状況と“ALL青山”での就職支援

相模原事務部 進路・就職課 担当課長

関口 佳宏

大学庶務部庶務課、本部総合企画部企画課、大学学務部専門職大学院教務課を経て、2020年より当課、2022年より現職。

■今日の就職活動状況

新型コロナウイルス感染症の影響に加え、ヨーロッパ情勢にも変化が起こったことから、国内全体で企業の採用意欲が低下するのではといった心配の声が聞かれました。しかし、実際には、求人倍率においては、昨年度の1.50倍から、今年度は1.58倍となっています(リクルートワークス研究所調べ)。企業は採用意欲を堅持され、本学相模原キャンパス在籍学生もその波に乗り、就職活動は堅調と言えるのではないでしょうか。最近では、理系を中心に、情報通信や製造の業種を選択するものが増えてきている傾向が見受けられています。

選考については、オンライン形式が、現在では主流となってきています。企業によっては、最終選考まですべて、オンライン形式で行っているケースもあると聞きます。しかし、オンライン形式での選考だけでは、企業側、学生側双方で、想いが通じ合わないなどのミスマッチが残念ながら起こり得ている現状もあるようです。最近では、序盤はオンライン形式での選考、最終段階では対面形式での選考と、併用して選考を行う企業が増えてきていると聞きます。それは、学生側としては、オンラインと対面の両形式について、対策等を練る必要性が生じ、これまで以上に就職活動への負担が大きくなってきている現状があるのではないかと思っています。私ども、進路・就職課(以後「当課」)では、これらの動向を着実に把握し、さまざまな支援体制を整えて、学生の皆さんの就職活動をサポートしたいと考えています。

オンライン形式と対面形式を併用した選考を意識し、模擬面接を実施

■相模原キャンパスにおける就職活動支援

当課では、「学生のニーズや現状に寄り添った就職支援」「就職最新情報の収集」「“ALL青山”での就職支援」に重点をおいて、就職活動支援を行っています。

◆学生のニーズや現状に寄り添った就職支援
学生のニーズや現状に寄り添った就職支援を行うための一つの取組として、オンライン形式での講座の大半は、ライブでの参加をお願いするも、授業等々で参加が難しいケースも想定されるため、各人が都合のよいタイミングで講座を受講してもらえるよう、本学学生専用の進路・就職支援システム「Web Ash」上で、アーカイブ配信を行っています。また、授業が終わった平日夜間の他、昼休みの時間帯に気軽に受講できるよう、ランチタイム講座を開催し、参加機会の多様化を図っています。現在は、オンライン形式で講座を実施する機会が多くなっていますが、学生と講師が、Face to Faceで実施した方が良いと思われる講座については、対面形式での開催を企画し、その数を増やしていく(復活させていく)ことを進めてもいます。
一方、各学部の就職担当委員の先生方と定期的に意見交換の機会を有し、連携を図りつつ、各学部の特徴や現状等を把握して、ニーズに合った就職支援を行っています。

◆就職最新情報の収集
前項でご紹介した「オンライン形式と対面形式を併用した選考」の他、「AI選考」「デザイン思考テスト」など、就職活動で求められることは目まぐるしく移り変わっています。 当課では、さまざまな視点からの就職最新情報の収集に日々、努めています。就職ナビ会社との定期的な情報交換やヒアリング、就職担当者向けセミナーへの参加、就職活動をしている、または、一定の就職活動を終えた学生の皆さんからアンケートにて声を聞き、当課内で精査、検討を経た後、速やかに講座やイベントの内容に反映するように心がけています。例えば、「オンライン・対面両形式の選考に特化した模擬面接講座」や「自己PR動画撮影会」、「デザイン思考について考える対策講座」などは、今日の就職トレンドに対応したものであり、参加学生の皆さんから、高い満足度を得ています。外部から、専門知識や最新情報を豊富に有する講師を積極的に招へいして、実践力を高めるなど、最新の就職活動状況に即応できるよう、柔軟な体制を構築しています。

省庁・地方自治体等の採用担当者、本学OBOGを招いて、ランチタイムに「公務員業務説明会」をオンラインで開催

◆“ALL青山”での就職支援
世の中には多くの就職情報があふれていますが、「本学ならでは」の支援をすべく、大学全体、いわゆる、“ALL青山”にて、就職支援を行っています。青山キャンパス進路・就職センターとの連携を緊密にし、各種の講座を企画、開催しています。当課が主催した講座を所属キャンパスにとらわれず、物理的距離を解消して、オンライン形式で開催したり、個別での就職相談においては、キャンパスの枠を超えてオンライン形式での相談を可能にしています。このような特性を生かしつつ、当課では、さらに、学部の特性や地域性を踏まえた独自の支援にも力を入れています。相模原キャンパスに在籍の約6割強の学生の皆さんが、神奈川・東京エリアから通学をされていますが、その環境を保持し、地元周辺での就職を希望する傾向が強まってきているようです。そのため、神奈川県のIT企業340社強が集まる「神奈川県情報サービス産業協会(神情協)」や、神奈川県内の私立大学の就職支援担当で構成される「神奈川県私立大学就職研究会(県就研)」等で、積極的に、情報交換や企業担当者との面会機会を数多く有し、求人数を増やして、対象企業へのエントリーの機会を強化するなどの取組を進めています。

授業の合間にもオンライン選考が受けられるよう、各キャンパスに「防音ブース」を設置

学生の皆さんから、「進路・就職課は知っているけれど、どのようなことを相談したら良いのか分からないので、行ったことがない。」との声を聞くことが少なくはありません。
「就職活動の進め方が分からない・・・」「何から始めればよいのか・・・」等々、就職にかかるどのような相談事でも、当課の職員およびキャリアカウンセラーが、親身に寄り添い、傾聴することを日々、心がけています。是非とも、保護者等の皆様からも、私ども、進路・就職課の利用をお勧めいただければ幸いです。学生の皆さん一人一人が納得のいく進路選択ができるよう、一丸となって、支援をしてまいります。今後ともご協力やお力添えを賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

「早期から視野を広げてもらおう」をコンセプトにした就職活動支援イベント

相模原事務部 進路・就職課

杉原 美澄

大学相模原学生支援ユニット学務グループ(現 相模原事務部学務課)を経て、2013年より現職。

後悔のない就職を実現するためには、まず業界や企業などについて十分な知識を得て視野を広げておくことが大切です。その上でしっかりと検討を重ね、最終的な決断を下すという流れが理想的です。しかし昨今では夏季インターンシップなどを含めた就職活動スケジュール全体が早期化しており、学生が十分な情報を得られる前に、視野を広げられないまま就職活動が終了してしまう傾向が高まっています。そのため当課では「学生には早期から視野を広げてもらおう」をコンセプトとして各種の講座やイベントを実施しています。ここでは2023年度卒業生(学部3年生、大学院修士1年生)向けのイベントを中心に年間の流れをご紹介いたします。

■前期

4月開催の「第1回進路・就職ガイダンス」を皮切りに「自己分析、業界・企業研究、応募書類の作成、自己PR動画撮影会や面接、筆記試験・Webテスト」などの各対策講座を行いました。また企業の夏季インターンシップに先駆けるタイミングを意識して、5月に「サマーインターンシップ×業界・企業理解セミナー」を開催し、早期から業界を代表する企業・団体の方にオンライン上で直接お話を伺える機会を設けました。

後悔のない就職を実現するため、就職活動各種対策本や会社・就職四季報などを活用し、十分な知識を得ておくことが大切

■後期

9月には「第2回進路・就職ガイダンス」を実施し、10月以降には冬季インターンシップや本選考に向けた対策講座を予定しています。特に10月から始まる「絶対、OBOGに会える! ウィンターインターンシップ×学内企業研究会」は注目の企画です。これは企業で実際に働く本学OB・OGとの座談会と、合同企業研究会を合わせたオンラインイベントで、2カ月間にわたり各業界の84社にご参加いただく予定です。10月末には、既に進路の決定した学部4年生・大学院修士2年生で後輩の就職活動をサポートする「キャリアチューター」による体験発表会の開催を予定しています。12月には、本学を含む7大学の共催で「他大学合同オンライン模擬グループ面接会」を行います。企業での人事経験を持つOB・OGが模擬面接官を務め、オンライン上で本番さながらのグループ面接を行うもので、面接官による丁寧なフィードバックや他大学の学生、OB・OGとの交流は大きな刺激となることでしょう。最後に、来年の2月から3月にかけては、主に2023年度卒業生を対象とした「学内企業説明会」を予定しています。



また、本学では低学年のうちからキャリアについて考える機会を設けています。「新入生オリエンテーション」をはじめとし、全学共通教育システムの「青山スタンダード」では、正規科目で、低学年からキャリア構築について学ぶことができます。さらに学部3年次での「進路・就職ガイダンス」では大学院進学についても案内し、卒業後の進路の幅を広げられるようにしています。なお理工学部では現在約4割の学生が大学院に進学しており、修了後の就職率も高水準で安定しています。高度な専門知識を身に付けた修了生は、即戦力を備えた人材として企業からも高く評価されているようです。

当課では、年間を通して個別相談や求人紹介、企業説明会などを行っています。いつでも状況に応じたサポートを受けることができるため、学生の皆さんにはぜひ気軽に進路・就職課を活用いただき、納得のいく進路を選択していただけることを心より願っています。

「絶対、OBOGに会える! ウィンターインターンシップ×学内企業研究会」を10月から開始

内定者インタビュー

就職活動の中断を経験するも⾃分を⾒つめ直して成⻑が期待できる企業へ

経営学部 経営学科 4年

福西 澄子

本学では1・2年次の早期から3・4年次の就職活動本格時期まで、⼀貫したサポートを⾏っています。在学中に着実にステップアップし、PwCコンサルティング合同会社に内定を決めた学⽣をご紹介します。

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何事にも⼿を抜かない真摯な努⼒が成⻑を導き、就職活動の糧に

国際政治経済学部 国際政治学科 4年

望月 陽介

本学でのサポートは働くことの意義を理解し、⾃分に合ったキャリア形成に向け、具体的な準備や⾏動ができることを⽬指しています。望月さんは国際感覚と客観的な視点を本学で磨き、⽇本航空株式会社に内定を決めました。

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「迷ったら⾏動」モチベーションは⼈を楽しませる未来をつくること

理工学部 情報テクノロジー学科 4年

田中 秀

「社会を⾯⽩くできそう」と情報⼯学分野を志し、システムインテグレーターの株式会社エヌ・ティ・ティ・データ(NTTデータ)に内々定を決めた学⽣をご紹介します。

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コミュニティ⼈間科学部での学びを指針として設計した2本の道で描く将来

コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間科学科 4年

福原 麻衣

物⼼付いた頃から⼦どもの福祉について関⼼を寄せ、コミュニティ⼈間科学部へ⼊学した福原さん。本学での学びや経験から得た多くの気づきを踏まえ、希望する進路を⾒つけ出しました。

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将来への不安を学びに繋げてつかんだ⾃分だけのキャリア

コミュニティ人間科学部 コミュニティ人間科学科 4年

山口 凌

コミュニティ⼈間科学部の1期⽣として⼊学した⼭⼝さんは学業に打ち込んだ他、体育会硬式テニス部に所属して競技にも全⼒で取り組みました。こうしたさまざまな経験を踏まえて志望先を絞り、⾦融系の企業に内定しました。

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