特集 1
Interview

新しい春を
迎えるにあたって

新年度、順調なスタートを切っていただくために

いよいよ新年度が始まりました。新年度の大学は活気にあふれていますが、同時にこの時期はトラブルが発生しやすいタイミングでもあります。そこで今回は、学生の皆さんの生活面のサポートを担当する事務組織の「学生生活部」についてご紹介します。スムーズに新生活を送るための注意点をお伝えするとともに、困ったときの相談先などについても具体的に紹介します。

*学生生活部……学生生活部(相模原キャンパスでは相模原事務部学生生活課)とは、本学で学ぶ学生の生活全般をサポートする事務組織です。学生生活部は「スチューデントセンター」に窓口を設けて学生からの相談に対応する他、奨学金の手続きや健康支援といった福利厚生に関する業務も行っています。さらに、部活動や愛好会、アドバイザー・グループやボランティアといった課外活動の支援を行い、学生生活をより充実したものとする後押しをしています。
なお履修計画や単位修得など、学習面での相談については、学務部(相模原キャンパスでは相模原事務部学務課)が担います。

学生生活部 部長

馬場 修二

新潟県長岡市出身、1983年青山学院大学経営学部卒業。第二部事務部と厚木事務部の教務課にあわせて12年間勤務したのち、1995年から15年間学生部(現学生生活部)、その後進路・就職センター(青山キャンパス)、進路就職課(相模原キャンパス)課長、庶務部庶務課課長、庶務部部長を経て、2021年6月から現職。

新年度にあたり、学生の皆さんへお伝えしたいこと

この時期、皆さんは新生活に期待で胸がいっぱいのことと思います。しかしながら新たな大学生活は社会に不慣れな学生がさまざまなトラブルに巻き込まれやすい時期でもあります。無用なトラブルを避け、安心して学生生活を送るため、注意すべき事項を何点かお伝えします。

■悪質な勧誘に注意
学外の無許可団体が、クラブやセミナー(投資や自己啓発、就職支援)、宗教等の勧誘をする事例が報告されています。
安易に連絡先等を交換することのないよう十分ご注意ください。

■契約トラブルに注意
2022年4月から民法上の成年年齢が18歳に引き下げられました。18歳以上の人は、親の同意を得ずとも個人の判断で各種の契約を結べるようになった一方で、これまで19歳以下の人に認められてきた「未成年者取消権(未成年者が親の同意を得ずに契約した場合には、原則として、契約を取り消すことができる権利)」が対象外となりました。今後、契約上の責任は契約者本人が負うこととなったため、契約を結ぶ際にはこれまで以上に慎重に判断を行うとともに、事前に必要な法知識を身に付けておきましょう。

■規律を守ろう
成年年齢は18歳となりましたが、飲酒や喫煙は法により20歳まで禁じられています。生活の中ではお酒に触れる機会も増えることと思われますが、20歳を超えても飲酒の際には節度を保ちましょう。また公共の交通機関以外の通学は禁じられています。成人としての自覚をしっかりと持ち、法律や学内のルール、社会的なマナーを遵守して大学生活を過ごしましょう。

上記の案内に加え、『学生生活は危険がいっぱい』というガイドブックを大学公式アプリに掲載しております。また『青山学院ハラスメント防止ガイドライン』というリーフレットも配布しています。そちらもあわせてご確認ください。

2022年4月から民法上の成年年齢が18歳に引き下げられました。成人としての自覚をしっかりと持ち、法律や学内のルール、社会的なマナーを遵守して大学生活を過ごしましょう

困ったときには「スチューデントセンター」へ

学生生活を送る上で悩みやトラブル、相談事が生じたときには、学生相談窓口である「スチューデントセンター(青山キャンパスは大学17号館2階、相模原キャンパスはB棟1階)」までお気軽にご相談ください。必要に応じて学内の専門部署、担当者とも連携して対応にあたります。相談者の個人情報や秘密は守りますので安心してご相談ください。

学生生活部の組織である「学生相談センター(青山キャンパスは7号館1階、相模原キャンパスはH棟2階)」には臨床心理士の資格をもった心理カウンセラーが常駐し、「友達ができない」「将来に不安がある」「ジェンダーやLGBTについて悩んでいる」「自分をもっと表現できるようになりたい」「自立について考えたい」といった心の悩みや自分の成長につながるような相談に応じています。近年では新型コロナウイルス感染症の影響などもあり、相談件数も増えておりますが、人員を増やしてさらなる体制強化に努めています。

「障がい学生支援センター(青山キャンパスは9号館1階、相模原キャンパスはH棟2階)」では障がいや長期にわたる病気、けが等により支援を必要とする学生が他の学生と同等の教育・研究も機会を得ることができるよう関係各部署や組織・機関と連携し、総合的な支援を行っています。

「保健管理センター(青山キャンパスは7号館1階、相模原キャンパスはH棟1階)」は定期的な健康診断や学内の救急対応を行うほか、学生に対する保健指導や健康に関するセミナーやイベント企画などを通じて学生の健康を支えています。

スチューデントセンター(学生生活部学費・奨学金課、相模原キャンパスでは相模原事務部学生生活課)では奨学金の相談も受け付けています。経済的な事情で修学に困難が生じた際などもご相談ください。

学生生活を送る上で悩みやトラブルが生じたときには、「スチューデントセンター」までお気軽にご相談ください

このほか、学生生活部はさまざまな形で学生の生活を支援しています。スポーツや文化活動を対象とした、各種の部活動や大学公認愛好会(サークル)活動に加え、ボランティア活動などの課外活動の支援がその一例です。「シビックエンゲージメントセンター(旧ボランティアセンター)」は2011年の東日本大震災における学生有志によるボランティア活動から生まれましたが、その後毎年活動の場を広げ続け現在の形に至ります。また本学独自の全学教育共通システム「青山スタンダード」科目の「サービス・ラーニングⅠ・Ⅱ・Ⅲ」は、同センターと連携し、大学での学びと社会貢献とを結び付けながら、NPO・NGOや地域の市民活動団体、多様な人々と関わり、主体的な活動と学びに発展させています。今後も本学の授業や教育カリキュラムとの連携を強化し、活動を拡充していきます。また本学ならではの取り組みとして「アドバイザー・グループ(通称アド・グル)」が挙げられます。アド・グルとは、アドバイザーを務める教員と学生が学部の垣根を越えて交流する場で、ゼミや愛好会とも違う本学独自の活動となっています。活動のテーマはグループに参加する各人の興味に沿ったもので、食文化やアート、社会問題の研究とバラエティーに富んだものです。

「フィットネスセンター(青山キャンパスは青山学院記念館地下、相模原キャンパスはH棟2階)」は学生の健康増進を目的として設立されました。脂肪燃焼・心肺機能向上の有酸素マシン、ウェイトマシン、フリーウェイトが揃ったフィットネスルーム、アスリートルームを備え、専門のトレーナーが常駐し指導しております。本学の学生であれば誰でも、年間3,000円の入会金(利用料)で、一般のスポーツクラブのように充実したトレーニング用の設備を利用することができます。

これらの多岐にわたる課外活動は、学生の人間性をより豊かに育むものとして本学で重要視されています。

ボランティアセンターでの活動の一例。学生スタッフが行ったボランティア活動では、津波の難を逃れた方から震災時の話を伺いました

また学生生活部では、2018年から青学生専用青山学院大学公式アプリの「らいふいんあおやま」を通して情報を発信しています。学内情報の周知について、以前は小冊子を作成して窓口などで配布していましたが、利便性の向上を目指して、2018年に公式アプリを導入しました。アプリでは、事務手続きの案内から学内のイベント情報、部活動や愛好会活動によるお知らせなど多岐にわたる情報を紹介しています。奨学金やボランティアに関する案内も、このアプリから電子ブックとしてチェックできます。学生生活に必要な情報が入手可能なアプリ「らいふいんあおやま」は多くの青学生がダウンロードして利用しており、学生生活のインフラとして機能しているようです。

コロナ禍の昨今では、学生生活部にもコロナに関する相談が多く寄せられているため、オンラインフォームによる相談を実施してきました。コロナ関連の相談が増え続けているため、学生の不安を軽減することを目的の1つとして専用のAIチャットボットの開発を続けてきました。2022年4月にチャットボットのサービスを開始しました。

2018年から青学生専用の公式アプリ「らいふいんあおやま」で情報を発信

学習面のサポートについて

履修計画や単位修得など、学習面での相談について、スチューデントセンターの所属学部の窓口で対応しています。入学の際には新入生を対象としたガイダンスを行っていますが、ガイダンスだけでは分からなかった点や個別の相談を受け付けています。

新入生からの相談で目立つのは時間割の作り方(履修相談)です。高校までと異なり、大学では自分自身で必要科目を組み合わせて履修計画を立てる必要があるため、初めての作業にとまどう新入生が多いようです。またレポート提出などに関する相談や、試験を欠席したときの対応、修得単位数の確認に関する相談なども多く寄せられます。進級や卒業に要する修得単位数が不足しそうな学生に対して所属学部の教員や職員が本人にコミュニケーションを取り、個別にサポート面談なども行っています。留学や休学、教職課程や就職に関する相談についても、関連部署と連携し対応しています。

所属学部の窓口(青山キャンパス スチューデントセンター内)

このように、学習面について分からないことがあれば気軽にスチューデントセンターの所属学部の窓口までご相談ください。

履修計画に不安があった際に、友人等に質問したところ、その回答が誤っていたために結果的に進級に必要な単位数が不足してしまった例などもあります。正確な情報を得るためにまずはスチューデントセンターの各学部の窓口までご相談ください。

所属学部の窓口(相模原キャンパス スチューデントセンター内)

大学生活を⽀えるその他の施設・制度

大学図書館

図書館は、青山キャンパスの本館、相模原キャンパスの万代記念図書館の2館があり、どちらの図書館も利用できます。180万冊の蔵書があり、蔵書目録AURORA-OPACは図書館サイトを通じて学内外に公開されています。図書の取り寄せ、予約や延長の基本的サービスは図書館サイトで手続きできます。レポート、試験に必要な情報を効率よく探せるデータベースや、電子ジャーナル・電子ブックなど多くのコンテンツも図書館サイトから利用できます。また、学習・研究に役立つ各種オリエンテーション、他大学の資料取り寄せ、レファレンスカウンターでの調べもの案内など多角的なサービスを行っています。

アカデミックライティングセンター

アカデミックライティングセンター(AWC)は、青山キャンパスでは9号館1階、相模原キャンパスでは万代記念図書館2階で、授業課題のレポート・卒業論文など学術的な文章を執筆する力を習得するための支援を行っています。AWC専任教員の指導のもと、専門的な研修を受けた本学大学院生が個別相談形式で対応しています。

奨学金

青山学院大学では、経済支援を目的とした奨学金をはじめ、学業奨励・課外活動等支援を目的とした奨学金など、さまざまな奨学金制度を設けています。

国際交流・留学サポート

国際センターでは、協定校留学や認定校留学、それ以外の留学に関する資料収集の方法や留学先への問い合わせ方法など、多方面にわたる相談を受け付けています。また、チャットルーム(留学生が担当する「チャットリーダー」と、英語・中国語・韓国語等によるコミュニケーションを通じて、国際交流ができる場)をはじめ、チューター、COFFEE MEETING、文化研修など本学にはキャンパスの中でも国際交流の機会がたくさんあります。

進路・就職サポート

学生の多様な進路に対応しつつ、卒業後までを見通した柔軟で的確なキャリアをサポート。早い時期から自らの将来を考え、職業観や就労観を醸成するために、1・2年生への支援活動にも注力しています。学生が「納得のできる進路選択」を目指して体系的に支援しています。